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第21回コミュニティ・ユニオン全国交流集会(2日目)

 第21回コミュニティ・ユニオン全国交流集会(2日目)
――「派遣法抜本改正」特別決議採択――
http://imadegawa.exblog.jp/12179888/

北海道音更町・十勝川温泉で開かれている
「コミュニティ・ユニオン全国交流集会」は10月18日、
2日目最終日を迎えた。
参加者は午前9時から
13の分科会に分かれて分野別討議を行なう。
筆者は
「派遣・請負」分科会・
「『悪魔のスパイラル』を断ち切ろう!」に参加した。

■「派遣・請負――『悪魔のスパイラル』を断ち切ろう!」
分科会を主催するユニオンみえの広岡法浄書記長が
まず冒頭に挨拶。

「『悪魔のスパイラル』という表題は、
 昨日講演をいただいた
 弁護士の中野麻美先生のフレーズを
 使わせてもらった。
 この間の労働者派遣の規制緩和の論理は
 一貫して、
 『現状は違法状態だらけだ。
  一定の枠を認めて合法化し、
  この現状を適正化しよう』というもので、
 この理屈で規制を緩和すれば緩和するほど
 実際には違法状態の方も
 さらにひどくなってゆくということの繰り返しだ。

 三重県では次から次へと
 違法派遣・偽装請負が出てくる。
 私たちもこの現状を行政に申告して
 闘っているが、
 過去に申告した案件が
 1年も2年も棚ざらしになっていることさえある。

 三重県では今まで、
 違法派遣や偽装請負を取り締まる担当者が2人
 ――最近ようやく3人になったという状態だ。
 その3人も、
 取り締まりだけをやっているわけではない。
 派遣業者に許可を出し、
 労働者派遣事業を振興する担当官が、
 取り締まりも併せてやっている。

 派遣法で『労働者派遣』が合法化されて以来、
 行政は偽装請負や違法な労働者供給を
 『派遣法違反』として処理する傾向が強い。
 『一年以下の懲役』という罰則のある
 『労働者供給』であるとはなかなか認定しない。
 (筆者注:いわゆる『2重派遣』や
  『3重派遣』の場合は『労働者供給』と認定されるが、
 そうでない場合に
 『労働者供給』と認定されるのは極めてまれだ)。

 そんな中でユニオンみえは、
 この間2件、
 違法な『労働者供給』であるとの認定を
 労働局において勝ち取ってきた。

 1件は光精工だ。
 この会社は『出向』を偽装して
 労働者供給を受けていた。
 来週いよいよ本訴(本式の裁判)に入る。
 36人の組合員が団結して闘っている。
 もう1件はトヨタ系の光洋熱処理。
 弁護団にとってもとても大変だが、
 がんばりたい」。

■「アンタ、光精工の人!? ダメダメ」
この後、
光精工の日系ブラジル人労働者で、
36人の原告団のリーダー・
オオナリ=アレサンドロさんが報告。

「光精工では外国人差別が本当にひどい。
 派遣のときもそうだったけど、
 直接雇用になってからも、
 外国人は食堂で食事をするのも高い。
 制服も高い。

 1ヵ月に200時間残業をやっても
 ボーナスもない。
 昔は社会保険もなかったが、
 入ったときに皆勤手当をなくされた。

 女性が妊娠したらすぐクビになる。
 ゲガをしてもすぐクビになる。
 外国人労働者はモノみたいに扱われている。
 こわれたら捨てられる。
 いらなくなったら捨てられる。

 だから労働組合ができたとき、
 80人もの外国人労働者が加入した。
 組合員の名前を会社側に通知した。

 会社がそのリストをどうしたのか知らないが、
 今、新しい仕事に就くために
 仕事を探しに行っても、
 『アンタ、光精工にいた人!? ダメダメ』と
 断られ続けている人がたくさんいる。
 名前を言っただけで
 電話を切られた人もいる。
 雇用保険も切れてきて生活は苦しい。
 でも、必ず勝てると信じています」

オオナリさんは意気高く語った。

■「会社どうしが派遣契約も結んでなかった」
続いて、
トヨタグループ企業・ジェイテクト
亀山工場の敷地内にある
子会社・「光洋熱処理」で働いていた
對馬純さんが報告を行なった。

「光洋熱処理はトヨタグループ・ジェイテクトの
 連結子会社。
 私たちはこれまでずっと、
 自分たちは派遣労働者だと思って働いてきた。

 昨年12月、トヨタの減産とかで、
 光洋熱処理が『休んでほしい』と
 私たちに言ってきた。
 光洋熱処理の正社員は
 普通に出勤してるのに、
 派遣社員だけが休まされる。
 なのに、休業補償もつかない。
 おかしいと思ってユニオンに相談した。

 光洋熱処理は
 『雇用関係がないので団体交渉は受けない』の
 一点張り。
 派遣会社と交渉をはじめると、
 私たちを派遣していた派遣会社の三重支店は
 労働者派遣業の許可も届出も
 取っていなかったことが判明した。
 それどころか、
 派遣会社と光洋熱処理との間の
 労働者派遣契約もきちんとつくられていなかった。

 先日、
 三重労働局が光洋熱処理に
 職業安定法第44条違反、
 違法な労働者供給の受け入れで
 是正指導を行なった。
 派遣会社に出された是正指導書も
 (黒塗り無しで)入手している。

 派遣社員はみんな光洋熱処理の工場長や
 生産課長の面接を受けて
 光洋熱処理で働いていた。
 私たちは光洋熱処理への直接雇用を求めて
 裁判を提起する。
 よろしくお願いします」

■大分キヤノンマテリアル闘争
大分ふれあいユニオンからは、
経団連企業・キヤノン系の
大分キヤノンマテリアルでの偽装請負事件について、
金子良一書記長から報告があった。

「九州では大分県が一番派遣労働者が多い。
 今年の春、
 大分キヤノンマテリアルで働く
 6名の派遣労働者から相談があった。
 5月半ばで雇い止めだという。
 派遣会社と団体交渉をしてみると、
 『実は彼らは派遣労働者じゃない』といわれた。
 『彼らは我が社の契約社員。
  一ヵ月単位で契約してる』と。
 
 去年の9月までは派遣だった。
 9月以降からは請負になったとのことだった。
 『5月15日をもって寮を出て行け』
 と言われていたので、
 何とか6ヵ月ぐらいは
 会社の負担で寮にいられるようにと交渉した。

 派遣会社は交渉に応じてくれたが、
 キヤノンにはまったく無視されており、
 恥ずかしながら、
 胸を張って『これだけやってきた』と
 いえる状況ではない。
 いま、
 派遣会社と約束した寮の退去期限も来ている。

 とにかく労働者が生活をしていくことを
 優先してやってきたが、
 やはりキヤノンの責任を今後も追及してゆきたい」

■「ピンハネなくして給料が倍に」
名古屋ふれあいユニオンからは
愛知製鋼で3重派遣の状態で働いてきた
知多分会の分会長・槻本力也さんが
報告をした。

「愛知製鋼はトヨタグループの鋼材メーカーだ。
 私は
 製造業に労働者派遣が認められる前から
 派遣労働者として働いてきた。

 愛知製鋼では2年前まで、
 非正規労働者が約650人ほど働いていた。
 社会保険も労災保険も未加入、
 税金を払っている人がいないくらいの状態だった。

 愛知製鋼で働いて7年目、
 アイチセラテックとか三築とかいう、
 間に入っているだけで給料をピンハネする会社が
 おかしなことばかりやっているので、
 名古屋ふれあいユニオンに入って
 労働局に申告した。
 労働局から是正が指導された。
 当時、
 三築関連では270人近くの労働者が
 働いていたが、
 『是正』と称して70人近くの労働者が
 職を奪われた。
 いま、
 こうした人たちの問題で裁判をやっている。

 だが、
 間に入ってお金を抜いているだけの会社が
 無くなった結果、
 私なんかは日給1万円だった給料が
 倍になった。
 社会保険にも雇用保険にも入れるようになった。
 今は税金も払っているので堂々と道を歩ける。

 自分の場合は労働局に申告したので
 きちんとなったが、
 私とは職場の違う愛知製鋼の現場では、
 いまだに社会保険にも入れない、
 手袋さえ支給されない労働者がいる。
 ケガをしても保険もなくて、
 自腹で病院にかかるしかない。
 バカらしくなって辞めていった人もいる。

 これではいけない。
 ちゃんと働けば
 まともな生活ができるようにしていきたいと
 思っている」

■「大原則は直接雇用」
会場からの自由発言では、
「派遣の中で切られる対象が
 製造業に限られなくなってきている」、
「セクハラを告発したら派遣切り」、
「請負職場で働く外国人労働者が
 母親が危篤なので
 有休を使って看病しようとしたら、
 『有給休暇は国内でしか使えないので、
  外国に行ったら一度退職扱いになる』
 と言われた」といった報告が
次々と飛び出した。

ユニオンみえの広岡法浄書記長は、
「私たちユニオンは
 個々の派遣会社とやり合ってきたが、
 これだけでは根本的な解決にはつながらない。
 三重でも名古屋でも派遣先の企業に、
 直接雇えと裁判に打って出ている。

 労働者派遣の規制が強化されたあかつきには、
 それでも企業側は様々な裏技を繰り出してくる。
 ある意味でいたちごっこだが、
 ひとつひとつの闘いを通じて
 『あるべき姿・大原則は直接雇用』ということを
 きちんと確認してゆきたい。

 私たちは
 『ピンハネやめろ! 直接雇え!』という
 スローガンを掲げて闘っている。
 個々に闘うのではなく、
 全国のコミュニティユニオンは情報を共有し、
 共に闘ってゆこう!」

広岡書記長が力強くそう呼びかけて
「派遣・請負」分科会を終了した。

最後に「コミュニティ・ユニオン全国交流集会」は
全体集会を開き、
労働者派遣法の抜本改正を求める
特別決議などを採択。
「『三党派遣法改正案』をベースに改正を」と
呼びかけた。



氏名:酒井徹
住所:〒465-0048
    愛知県名古屋市名東区藤見が丘36番地 
     コーポ名東401号
電話番号:090-4901-9364
電子メール:
sakaitooru1983@excite.co.jp
ホームページ:『酒井徹の日々改善』
http://imadegawa.exblog.jp/

at 11:03, 市民社会フォーラム, 自由投稿

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